2017年5月4日木曜日

コキララダマシ②


先日のCoprinellusの線画を作ってみた。
図版の記載をよく読まず、線画図のみを見て、コキララダマシではないかもしれないと思ってしまった。けれど、よく読むと柄シスチジアのところで「時に先が2~3に分岐するものがある。」と書かれていて、私が見たものは、青木氏が観察したコキララダマシと同種として良いのだと思う。

 今回 Coprinellusをまともに(自分としては)調べたのは初めて。でも、あぁ・・・この種も胞子は長径と短径の他に厚さも計測するんだ・・・と、図版やスイスの菌類図鑑、そしてKees Uljeeさんの記載を見て初めて分かった。
 柄シスチジア以外は Coprinellus xanthothrixと概ね同形で、青木氏は柄のシスチジアの長さの違いからCoprinus spとしたのかな?と、そんなことをふつふつ思わされている。


 下は青木図版のコキララダマシ。




2017年4月29日土曜日

コキララダマシ

 昨日、札幌あたりのサクラの開花宣言がやっと出された。
そろそろ、自分も始動しなくっちゃなぁ・・・と、近くの防風林へ出かけてみた。
目的はコキララダマシ(青木仮称)。
 このきのこは、キララタケやコキララタケに先駆け春一番に出るきのこ。特に珍しいきのこではないが、きちんと記録を作っておきたいと思いながらすでに何年も経っていて、気になっているきのこのひとつ。

コキララタケと似ているが、単生で発生していることが多く、束生してもせいぜい2~3本程度。コキララタケやキララタケと大きく違うのは、縁シスチジアにフラスコ形(あるいはビン形)のシスチジアがある、ということだろうか。
 
青木図版(No1143)によれば、【Coprinus sp】とあるが、もしかしたら【Coprinellus xanthothrix (Romagn.) Vilgalys】ではないのかな?という気がしている。
 断片的な観察では断定することが出来ず 、やはり総合した観察を要するかな・・・。


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追記
柄シスチジアを見て、ちょっと・・・いや・・・かなり・・・ショック!
もしかしたら、コキララダマシと違うかもしれない。 


下はVeil(傘表面の鱗皮) 

下は傘表皮


2017年1月21日土曜日

クロカワの学名

ある資料を作成していて
ふとクロカワの学名の違いに「はて?」と目が留まった。

山渓の新版「日本のきのこ」 2011を見ると学名はBoletopsis leucomelaena Pers.
日本産菌類集覧2010を見てもBoletopsis leucomelaena (Pers.:Fr.) Fayod
ところが
日本産きのこ目録2016で、クロカワは Boletopsis grisea (Peck) Bondartsev & Singer
B. leucomelaenaは、ミヤマクロカワとなっている。

クロカワの学名って、どちらが正しいのだろう?






2016年10月24日月曜日

初雪

 とうとう初雪が降った。空からチラチラと静かに舞う優しい雰囲気じゃなくて、強い風に煽られるようにアラレと霙(みぞれ)が降り、その合間に一瞬「あ・・・雪だ」って感じ。そんな荒れた初雪だと、この冬はどんな冬になるのだろう。
 先日まで、結構暖かい日があったので、今年は雪虫予報が当たらないかもしれないと思っていた。けれど、雪虫が飛び始めて2~3週間で、やはり初雪となった。

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 今年は、この季節すでに見られるはずのシモフリシメジやムラサキシメジ、ムキタケなどの発生が今一つ(私がフィールドとしている地域)。
 遅れているのか、今年は発生しないのか、そんなことを思いながら3日前のこと防風林を歩いた。防風林ではヌメリスギタケが若干出ている程度だった。そんな中、多分Lepstaだろうと手にしたきのこがあった。
  撮影は翌日になり、多少乾燥してしまった。

 このきのこ、もしかしたらLepista ricekiiではないか?と思ったのだ。
でも、このきのこはL. ricekiiと胞子サイズが概ね合っているものの〔(3.6)4.1-5.1(5.8)×(2.6)2.9-3.5(4.1)μm〕臭い味とも温和、それに胞子にイボイボがなく平滑。Lepistaではないのかと何度もカバーグラスに胞子を採り検鏡してみた。
イボ状あるいは粗面でもないとなると、Clitocybeなのかな?
種にたどり着けないのもガッカリだけど、あるだろうと思っていたイボ状がないことにもガッカリ・・・。 

KOH

フロキシンB

コットンブルー



さて、どうしたものか・・・

 私は超くじ運が悪い。8月に、お気に入りの写真を送って応募する某キャンペーンがあった。景品を見るとオットマンの座り心地の良さそうな椅子が目に入った。その他の景品もあったが、オットマンの椅子目当てに、そういえば腕時計が無いし見やすそうな腕時計も一つ・・・。オットマンの椅子は2名だし腕時計も3名、当たるはずもないと思いつつ何点かの写真を送り、応募してみた。
 それが、締め切りもかなり過ぎたある日「当選しました」のメールが届いた。当たったのはオットマンの椅子ではなく、「アップルスマートウォッチ」。景品の画像を見て腕時計と思っていたのは「スマートウォッチ」だったのだ。この時「スマートウォッチって、何だ?」と、その存在を初めて知った。どうやら、スマートフォンと連動して使うものらしい。
 自慢じゃないけれど、私はガラケー。しかもメールやインターネットはPCのみなので、携帯は通話と歩数計、それと時計代わりに使用するのみ(つい最近、たまにショートメールなるものも使うようになった)。スマートウォッチは腕時計としても使えるだろうけど、どうやら私には無用の長物のような気がする。で、帰省していた娘に話し貰ってもらおうとしたら「要らない」と無下に断られてしまった。
 その「アップルスマートウォッチ」が数日前に届いた。さて、どうしたものかとまだ未開封のままになっている。

2016年10月10日月曜日

Entoloma speculum ?

 雨降りだったので出かけるつもりははかったが、雨が上がり、近場のアカエゾマツ林に行ってみることにした。しかし、車を走らせていくうちに雲行きは怪しく次第に暗くなり、目的地に着いた時には雨が本降りとなった。折角来たのだし、カッパを着て傘を差しながら歩いた。
 これは持って帰ってから撮るなんて出来ないよな・・・と、カメラを取りに戻りチシオタケの写真を撮った(現場での写真はこれだけ)。
他にも、ヤギタケ・アカモミタケ・キハツダケ(群生状態)・ヌメリアカチチタケ・クロノボリリュウ・シロノボリリュウ・アイシメジやミヤマタマゴタケ・アカゲシメジ・サクラタケなど、それと種名のわからないイッポンシメジ属やベニタケの仲間なども出ていた。

 下は採取したきのこのひとつ 

このきのこは、シスチジアがなく縁部や縁部に近い側にmarginal cellがある。

胞子は (8.1)8.8-10.0(11.0)×(6.6)7.3-8.6(9.7)μm
Q:1.01-1.42 Ave.1.19 n=100

たぶんEntoloma speculumではないかと思う。
http://www.scmycoflora.org/genera/entoloma/entoloma-species.php 

下はかなり開きにくいのだけど、WEB上でも見られるということでURLをメモ。
http://repository.naturalis.nl/document/570070

2016年10月8日土曜日

雪虫

 きょうは札幌キノコの会の観察会にお邪魔した。
観察会が終わってから、明日日曜日、きのこ展を開催する支部があり
展示のためのホンシメジを採集するそうで、Sさんから「写真を撮るかい?」と声を掛けていただき
同行させていただいた。
 案内されたところは、どこをどんなふうに車で山道を走ったのか、一人では絶対来ないというような場所。着いてから皆で山肌をホンシメジ探し。やがて、Sさんの仲間が、株になり更に菌輪を描いているホンシメジを見つけられた。これまで自分が見つけたことのあるホンシメジとは雲泥の差。山肌を歩いた疲れなど吹っ飛んだ
 

 昨日、羊蹄山麓に出かけた。中山峠は夜半に少し雪が降り、その雪が薄っすら笹の葉の上に残っていた。そろそろ里に雪虫が飛んでいるかもしれないと思った。羊蹄山麓ではその姿を見かけず、今月に入り急激に寒くなったけれど、初雪はもしかしたら11月になるかもしれないと思った。
 しかし、今日札幌で雪虫が飛んでいるのを見かけた。たぶん2~3週間で初雪が降るだろう・・・。
雪虫を見ると、いよいよ、きのこシーズンも終わりに近づいた、そんなことをふつふつ思わせられる。

 そうそう、きのう初めて見るきのこがあった。アカエゾマツの腐朽切株にきのこが束生し、遠目にクリタケモドキだろうかと思った。 しかし、そばに来て見ると、どうも雰囲気がちがう。手に取ってみるとヒダが薄い紫灰色になっていない。ツバは蜘蛛の巣皮膜のような薄い膜がある。○○ツムタケの仲間であろうか?と齧ってみたが、味はいたって温和。種名にたどり着くかどうかわからないけれど、採集することにした。
 他にも気になるきのこがあり、とりあえず乾燥標本にして、追々観察していこうと思う。