2014年10月31日金曜日

ヒイロチャワンタケ

先日の27日、ヒイロチャワンタケの群生に出会った。
何てことはなく珍しいきのこではないが、そのうち出会ったら胞子を覗いてみたいと思っていた。

どれを採取しようか選り取りみどりで、こんな発生の仕方を見たのは始めてだった。
ブルドーザーの通った跡らしく、タイヤ(キャタピラ?)に押しつぶされ胞子が拡散され
こんなに発生したのかもしれない。

下はヒイロチャワンタケの胞子。

輪郭に焦点を合わせている。

下は胞子表面の網目に焦点を合わせている。

Discinaだと、表面の網目はKOHで溶けてしまったりするが、このきのこの胞子表面はKOHでマウントしても溶けない。

追記
スイスの菌類図鑑を見るとAleuria aurantiaの胞子サイズは14-16×10μmとなっている。
California Fungiでは16-21 x 10-11 μmとなっている。
短径の方・・・10μmあるのかな?と胞子サイズを計測してみた。
突出している網目部分を除いて13.5-16.0× 7.5-8.9μm(n=50)
スイスの菌類図鑑の方は網目を除いての計測、
California Fungiは網目を入れての計測なのかよくわからない。
環境などで胞子サイズに若干の差異があるのだろうか・・・。

2014年10月30日木曜日

検鏡図は前途多難かも

Mycenaには縁シスチジアが指状突起だったり、傘表皮の菌糸がボコボコだったり
単純な形状ではないものが多分にあるとは思っていたが
Mycena epipterygiaを顕微鏡で覗いた途端に、「うっ」あるいは「ギャっ」っと悲鳴を上げたくなるような前途多難というか目の前が暗くなる思いがした。

下は傘表皮の菌糸組織

下は縁シスチジア

下は柄シスチジア

M. epipterygiaには2胞子性のもの(var. epiptrygioides)があるのと
胞子が若干小さめのもの(var. pelliculosa)があり
それ以外は顕微鏡所見的組織の形状は殆ど変わらないんじゃないだろうか。
何年も前にキナメアシタケには何種類かあるとは聞いていたけれど
縁シスチジアや傘表皮の菌糸、柄表皮の菌糸を検鏡するよりも
全体が黄色いキナメアシタケは担子器をみて4胞子性か2胞子性かを確認することや
胞子の大きさと傘の色合いなどで、どの変種になるのかおおよその判断で良いのではないか
何となくそんな気がしてきた。

2014年10月27日月曜日

Mycena epipterygia var. viscosa

羊蹄山麓には8月のお盆以来行って なかった。
あいにくの雨だったけれど、今日で遠出のきのこ探索も終わりと思いながら出かけた。
そろそろダイダイフチドリクヌギタケが出ているかもしれないと、発生しているか確認のつもりもあった(出ていなかった)。 ここ数日、雨が降らず秋晴れが続いていたので、今日の雨でこれから発生するのかもしれない。

少し歩き、もう一つ見つけたかったきのこ(この季節に出ているEntoloma)があった。が、それも見つからず、トボトボと伐採倒木が放されている場所へ行き、ヒラタケでも出ていないかなぁと見回した。
ふと苔むした伐採倒木に目が留まった。小さなクヌギタケが出ていた。

何気なく、1本を採ってみると柄が黄色い。他のも見てみるとやはり柄が黄色い。
傘も柄も粘性あり。
ロビッチの図鑑もあることだし、ちょっと調べてみようかな、という気になった。


粘性があるので、たぶんキナメアシタケと同じ節だろうかと目星をつけて見るとよく似ているのが
あった。 Mycena epipterygia var. viscosa (Maire) Ricken
キナメアシタケの変種らしい。

MycoBankで見てみると、 Mycena epipterygia には十数種の変種があって、その中に var. viscosaがなぜかない。Mycena viscosaを見てみると
Mycena viscosa≡Mycena epipterygia var. viscosaで あったけれど・・・。

おいおい組織の検鏡をして記録を残しておこうと思う。

2014年10月15日水曜日

秋晴れ

きょうは秋晴れの穏やかな1日だった。
そういえば、シモフリシメジがもう出ている頃だと思い出かけてみた。
シモフリシメジを採ってきたら、どんな食べ方が美味しいかな・・・
なぁ~んて思いながら行ったものの1本も見つけられなかった。
ネズミシメジやアカゲシメジなんかが例年のようにたくさん出ていたのに
どうしちゃったんだろう・・・

きっと、これシロサクラタケだよねと写真を撮った。

下はこの季節いつも見かけるベニタケ属のきのこ

下のきのこはよく見かけるきのこで傘径は1.5~3センチの小型のきのこ。
Clitocybe fragrans というキノコによく似ている。
C.fragrans にはコカブイヌシメジという和名がついている。
これがコカブイヌシメジなんだろうか?


はるか遠く山並みを見ると、大雪山が見え白くなっていた。
2日前に庭先で雪虫が飛んでいたので、あと2週間くらいで里にも初雪が降るのだろう。

2014年10月7日火曜日

たかが防風林、されど防風林

我家は田園に囲まれた片田舎、その片田舎に延べ10数キロ以上に及ぶ防風林がある。
上空から見ると大したことの無いような防風林だけど正確(真っ直ぐ)に作られていて、グーグルアースで見てみるとその正確さがよくわかる。

町中を通る防風林は年に1度、部分的に下草が刈られるが殆どが下草は刈られず、風倒木はそのままにされ、伐採木も防風林に置かれたままになっている。夏場の下草が繁茂している時は、足を踏み入れるのはかなり勇気がいるが秋に入り朝夕の気温が低くなると随分歩きやすくなってくる。

我が家から道民の森まで車での所要時間は地区によって違うけれど約1時間、時折出かける羊蹄山山麓は約2時間半、野幌森林公園は40分くらい、岩見沢の利根別森林休養林までは50分くらい。何となく疲れてあまり遠くへ行きたくない・・・なんてときに、防風林はとても便利。

その防風林で、こんなブナシメジを見つけた。

ヌメリスギタケなんかも開き過ぎずいい感じのものがでていた。

ブナシメジを見て、そろそろ北海道は晩秋きのこって感じ・・・。

2014年10月4日土曜日

ツバヒラタケ

先日、いつもは入らない防風林に入ってみた。
伐採された倒木からヒラタケ属のきのこが出ていた。


傘表面は微毛状あるいはフェルト状のひび割れたような鱗片があり、2年前からしばしば見かけ何だろうと思っていた。

GoogleでPleurotus の画像を調べてみると、どうやらPleurotus dryinusらしい。
http://mycorance.free.fr/valchamp/champi230.htm
http://www.funghiitaliani.it/?showtopic=33519
http://www.pilzseite.de/Pilzgalerie/Pleurotus/dryinus/FrameSet.htm
日本産きのこ目録で見てみるとPleurotus dryinusにはツバヒラタケという和名がついている。

高橋郁夫先生の図鑑にツバヒラタケが載っていて、以前からその和名を知っていたものの
図鑑の写真とは随分違うように見え、これがツバヒラタケ?とこれまで全く分からずにいた。
下は2年前に撮っていた写真。
ふ~ん・・・これがツバヒラタケなんだ・・・と、ひとつ分かった次第。