2015年3月29日日曜日

ミヤマナメツムタケ(青木仮称)?

  2月3月は過去の写真を結構な時間眺めていた。下の写真は2010年6月4日に撮っていたものでウッドチップ上にかなりの範囲で束生していた。当時現場で手にとってみたものの全く分からず、あまり気にも止めていなかった。
 
下はやや老成

先日、たまたまPholiotaで画像検索していると、あの時のきのこ(上の写真のきのこ)と似ていると目に留まったのが下記URLのきのこ。

 日本産きのこ目録でPholiota malicola を検索してみると学名がPholiota malicola (Kauffman) A.H. Sm.で、ミヤマナメツムタケという和名(青木仮称)のあることが分かった。

 ここから頭の中がこんがらかり始めた。

日本産菌類集覧を見るとPholiota malicola (Kauffman) A.H. Sm. & Hesler var.macropodaにカオリツムタケの和名が与えられている(日本新菌類図鑑も)。
さらにIndex Fungorumを見てみると
http://www.speciesfungorum.org/Names/SynSpecies.asp?RecordID=270422
 var. macropoda も var. malicola も
Pholiota malicola (Kauffman) A.H. Sm.のシノニムになっている。
えっ、カオリツムタケはミヤマナメツムタケと同じ?


で、日本産きのこ目録と日本のきのこ(増補版)を見ると、カオリツムタケの学名は
Pholiota alnicola (Fr.) Singerに変わっている。
やはりカオリツムタケはミヤマナメツムタケとは違うきのこだ、に私の頭は落ち着いた。
にしても、カオリツムタケの学名は、いつ、どこで、誰が、変えたんだろう。
変えたというより
「カオリツムタケの学名は違っていた」だったのかもしれない・・・?。

なワケでPholiota malicola に、ちと翻弄されてしまった。
上の写真は5年も前で再度同じ場所に出るなんて保証も何もないけれど
青木さんが詳細に記録しているので
同一種かちょっと調べてみようかな?という気になった。

2015年3月18日水曜日

ミズゴケノハナ?

 下の写真は、2005年に撮っていたものでヒメアカヌマベニタケだろうか、ミズゴケノハナだろうかと見ていた。その両種の学名を見て「んっ?」。
 山渓の「日本のきのこ」や旧池田図鑑にミズゴケノハナの学名はHygrocybe coccineocrenata (P.D. Orton) M.M. Moserとなっていている。日本新菌類図鑑で使われているからなんだろうけど・・・。
 日本産菌類集覧p428を見ると、
ミズゴケノハナは、Hygrocybe coccineocrenata var. sphagnophila (Peck) Arnolds 
となっていて同義語にもf.sphagnophila が付されれている。MycoBankでもHygrocybe coccineocrenata var. sphagnophila (Peck) Arnolds はCurrent nameとなっている。
 ちなみに
ヒメアカヌマベニタケの学名はHygrocybe coccineocrenata var. coccineocrenata (日本産菌類集覧p427)とH.coccineocrenata の変種になっている。

 Hygrocybe coccineocrenata (P.D. Orton) M.M. MoserをMycobankで見ると
同義語にH.coccineocrenata var. sphagnophilaはないので同一ではないと思うのだけど、
どうなってるのかな・・・広義のH. coccineocrenata という意味?
だとすれば
var. coccineocrenataが付されているヒメアカヌマベニタケの方が
広義の和名に使われるのが妥当なんじゃないか・・・と思ったりもして・・・。

と、ヒメアカヌマベニタケとミズゴケノハナの学名が気になった次第。

2015年3月17日火曜日

アキヤマタケとキヤマタケとツキミタケ

上の写真は2012年10月16日にS市で撮っていた写真でアキヤマタケ。

 アキヤマタケだろうと漠然に思っていただけで、キヤマタケ、ツキミタケとの違いは全く分かっていない。
日本新菌類図鑑を見てみると
アキヤマタケはアカヤマタケ節アキヤマタケ亜節に属し、一方、キヤマタケとツキミタケは粘性のあるナナイロヌメリタケ節に属している。

この3種についての違いはどこがどう違うのだろう。
日本新菌類図鑑と東北のきのこ図鑑を参照し書き出してみた。
アキヤマタケ⇒傘の表面は橙黄~レモン色で湿っているとき粘性があり、放射状の条線がある。
         ヒダは上生、やや疎、淡黄色。
         柄は粘性なし。
キヤマタケ⇒傘の表面は中央山吹色、周辺に向かって淡色となり黄色。平滑、湿っているとき粘
         性があり、乾くとフェルト状となる。周辺には放射状の条線がある。
         ヒダはや垂生、やや広幅、やや疎。黄色、縁部は淡黄白色。
         柄は湿っている時に弱い粘性。黄色。
ツキミタケ⇒傘はレモン色で湿っているとき著しい粘性がある。周辺には放射状の条線がある。
        ヒダは上生から湾生。幅広くやや疎。淡黄色。
        柄はやや細く、上下同幅。黄色。湿っている時に弱い粘性。

東北きのこ図鑑のメモにキヤマタケは「ツキミタケに似るが同種(ツキミタケ)はより大型で、ヒダのつき方(上生~湾生)で区別がつく。」と記述がある。また次種の項でアキヤマタケとツキミタケの区別は難しいと書かれている。
 

上は最初の写真と同一場所で翌年撮ったもの。粘性の有無は確認していないがヒダは拡大してみると湾生。
 ヒダのつき方から言えば上の種は、アキヤマタケではなくツキミタケの可能性が強い。

下の種は10年前にO町で撮ったもの。やや窪地に発生し傘に粘性がある。粘性のある節からいえばキヤマタケの可能性が強いものの、ヒダのつき方の確認はしていない。
やや垂生であればキヤマタケ
上生であればアキヤマアケというところだろうか。

この仲間の写真をとるときは、粘性の有無とヒダのつき方が大きなポイントになるのかな?、と思わされた。

2015年3月10日火曜日

チャサクラタケ(青木仮称)

たぶんチャサクラタケだろうと昨年10月に撮っていた写真

 もしかしたら、サクラタケの仲間で図鑑にあるかもしれないと図鑑を見てみたがサクラタケ節の項では見つからなかった。
 下のURLの写真もたぶんサクラタケの品種か変種で茶系種なんだろうと思う。
http://web.micolosa.net/wp-content/uploads/detalle-mycena-pura-FILEminimizer.jpg

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 これまで、「私が」なんだけどサクラタケについて随分混同していた。

下はよく見かける薄いパープルピンク色(もしかしたらサクライロタケなのかもしれない)。
HPのサクラタケ(下の写真を使用)は間違っている可能性が強い・・・(写真差し替え済

傘も柄も桃紫色のサクラタケは何度か見かけているのに残念ながら写真は撮り損ねていた。
下の写真は色が濃いものの柄が淡色。

今年は、サクラタケの仲間を見かけたら写真を撮り、もう少し整理出来たらと思っている。

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以前(昨年10月きのこメモに掲載)、シロサクラタケと思っていた種は
サクラタケの変種ではなく、
Mycena rosea(和名サクライロタケ)の品種としてMycena rosea f. candidaとして図鑑に掲載されていた。


追記
北陸きのこ図鑑No252のシロサクラタケはMycena subaquosa A.H. Sm.の学名が当てられているがM. subaquosa は、Mycena pura f. alba のシノニムとなっている。
M. pura f. albaは写真を見る限り(イタリア語は全く解らない)、傘の中央部付近が薄い褐色のクリームかかった白い傘で、柄も傘の中央部付近と同色。


2015年3月9日月曜日

Hygrophorus aureus

Hygrophorus aureusには
コガネヌメリハダイロガサ 北海道きのこ図鑑増補版2007 高橋郁夫著 
ダイダイヌメリガサ 東北きのこ図鑑2009 工藤伸一著
二つの和名がついている。

記述で気になるところが柄の表面の色
北海道きのこ図鑑では白色から淡黄褐色。
東北きのこ図鑑では橙黄色。
これに付け加えて新潟のきのこ図鑑のモリノハダイロガサ(Hygrophorus nemoreus )
は傘(黄橙褐色)と同色とある。

下の写真は2012年にS市で撮った写真。

見た感じは、北海道きのこ図鑑掲載の写真によく似ていて、最初コガネヌメリハダイロガサで良いのだろうと思っていた。しかし、その学名は東北きのこ図鑑にも載っていて、私の撮った写真は少しオレンジ色が薄い。
ネット検索してみると
http://www.micobotanicajaen.com/Revista/Articulos/DMerinoA/Aportaciones018/Hygrophorus%20aureus.pdf
色の濃淡の違いは範疇に入るのかな?
私の撮った写真の子実体をH. aureusとするには全く自信がない。

もう一つ
更に色の薄いこちらは何だろうか・・・。


2015年3月5日木曜日

キヒダタケ?

 3年前、このきのこを見かけたとき傘表面だけでは何のきのこだろうと分からなかった。手に取り、ヒダの色を見て「あぁ、キヒダタケだったんだ」と思った。

しかし、今になって写真をよくよく見るとこれまで見かけたキヒダタケとはどうも違うような違和感がある。傘縁って、こんなに内側に巻いていた? 柄の色ってこんなだった? ヒダはもっと垂生していたように思うんだけど・・・ふむ?

イロガワリキヒダタケは切断面が青変するので
キヒダタケを見つけたら、やはり切断面を見るのは最低限必要不可欠だよね。
たった2枚の写真じゃどうしようもないと思いつつ
Phylloporus pelletieri(ミヤマキヒダタケ、池田提唱)も気になるところ。
きのこって急ぎ足じゃやっぱダメ、現場で丁寧に見なくっちゃ、とつくづく思う。