2015年10月2日金曜日

迷宮きのこ

昨日、羊蹄山麓へ出かけてきた。
某アカエゾマツ林では間伐材のウッドチップが撒かれ、毎年晩秋の頃になるとそのウッドチップ上に色々なきのこが出てくる。昨年もあちこちにシロナメツムタケの群生があったり、今年もそれらしいきのこが遠目にも見えた。別に採るつもりもなくその傍らを通り過ぎようとしたとき、首を傾げてしまった。シロナメツムタケとは何かが違う。

やけに柄が太い。

近くに成菌が有り、なんかゴツイ。

栄養が十分にあるとこんなに成長するのだろうか?

傘縁や柄に白い鱗片がないし、なんか違うみたい・・・でもPholiotaだろうなと何個か採取した。

帰宅してから、ヒダを見ると採取時のヒダの色と殆ど変わらず「あれっ?」、Pholiotaならサビ褐色になっていくはずなんだけど・・・ん???
ヒダ縁をホンの少し切って顕微鏡で覗いてみると、シロナメツムタケの縁シスチジアとは似ても似つかない。


この時になって、どうもPholiotaではないようだと気づいた。胞子はおそらく薄いクリーム色(胞子が落ちず、胞子紋は取れなかった)。

では何だろう? Leucopaxillusの仲間か?Lepistaの仲間か?スイスの菌類図鑑をパラパラとめくった。どうもピンと来なくてつづいてLyophyllumを見ていて目に留まったのがLyophyllum leucophaeatum。 Marginal cellの形がよく似ている。
 しかし記載の一部分を見ると味は温和から僅かに苦味があると書かれ、少しだけかじってみると全くの温和で苦味など少しもない。で、肉は黒っぽく変色性があることが書かれているが殆ど変色しない。組織を覗いたときに見えていた胞子の形状とも違う。胞子は僅かにイボ状と書かれているけれど、どう見ても平滑にしか見えない。
サイズも違うし(4~6μm)・・・。

傘表皮の菌糸構造も違っている。

Lyophyllum leucophaeatumではないことがハッキリした。

う~ん、またまた・・・迷宮きのこだ。
----------------------------
追記
Lepista panaeolusの可能性を疑ってみたが
コットンブルーで胞子全体が染まり、輪郭はやはり平滑。

下はフロキシンBで染めてみた。

下はメルツァー