2017年6月30日金曜日

Pluteus sp

 下草がぼうぼうと生い茂った防風林に入るには、かなりの勇気がいる。それが先日、一部の下草が刈られていて、これなら!と入ってみた。もしかしたら、ツバナシヤナギマツタケ(青木仮称)があるかもしれないと思ったのだ。・・・が、なかった。
 あったのはキイロウラベニガサ・ウラベニガサ・スギタケ・コキララタケ・キララタケ・イタチタケ、それとヒメアジロガサモドキと思われるきのこ、アラゲコベニチャワンタケぐらいだった。
 横目でウラベニガサを見て通り過ぎたものの、引き返し、どうしたものか少し考えた。ウラベニガサと思っているけど、本当にウラベニガサなんだろうか・・・本家ウラベニガサは、これだ!ってのを実は知らない。持って帰るべきか迷った。
持ち帰るなら、写真が必要だよね。

 顕微鏡で覗いてみると、側シスチジアがいっぱい
胞子

(6.2)6.6-7.6(9.1)×(4.6)5.1- 5.8(6.8)μm 
胞子を見ただけでは、ウラベニガサなのかどうか分からない
傘表皮の菌糸の先端を見ると

 先端の菌糸が太くなっていない 。ここで、本家のウラベニガサではないことが分かった。
では何だろう?
 スイスの菌類図鑑を見ると、傘表皮菌糸の先端が太くならないものに、
Pluteus brunneoradiatus(カサスジウラベニガサ)とPluteus primusがある。最初P.primusの方ではないかと思ったが、どうも担子器の形態が違っているように見える。
では、カサスジウラベニガサか?
どうも、傘に筋があるようには見えないし・・・
シスチジアの線画を描いてみた。
側シスチジアの方は、規格外と言えるようなものも入っているけど、切片1枚に1個くらい超太が入っている。ウラベニガサの仲間のきのこには普通、超太は入っていないのだろうか、それとも規格外として入れないのだろうか・・・?・・・何だか余計分からなくなってしまった。
 担子器やシスチジアの計測をしていないせいもあるが、胞子サイズにしても、どうも、今一つピンとこないし・・・。まぁ、ウラベニガサ(Pluteus cervinus)ではないということが分かり、おいおい調べてみようと思う。

2017年6月9日金曜日

サケツバタケ

 M公園の一角にウッドチップの散策路がある。昨年、その散策路を歩き、フミズキタケやツバナシフミズキタケが群生しているのにも驚いたが、サケツバタケがあちこちに蹴とばされ転がっていた。
今年はどうだろうか見に行くと、相変わらずあちこちで踏みつけられていた。

きのこ嫌いの仕業だよねぇ 
何もここまでしなくたって・・・まるで敵視してるとしか思えない
 それでも、草むらに生えているのには気付かれず、ひっそりと出ているのもあった。
  
 しばらく歩くと、昨年もサケツバタケなんだろうかと思っていた きのこに出会った。サケツバタケって傘の色は小豆色っぽい色をしているが、これは黄土褐色。 これまで見かけたことのあるキサケツバタケは、もう少し綺麗な黄色をしていてスレンダーな感じだったので、キサケツバタケとするにはどうも違和感がある。
 このきのこを持ち帰り、ちょこっと検鏡してみた。
胞子は水でマウントするとこんな色

 KOHでマウントすると茶褐色に変わる
 スイスの菌類図鑑のStropharia rugosoannulata(サケツバタケ)を見てみると、どうも胞子の形状が若干違い(スイスの菌類図鑑は一回り小振りで少しプックリしている)。サケツバタケとは別種なんだろうかと日本新菌類図鑑を見てみると、サイズ的には範疇に入っている。はてさて、キサケツバタケなんだろうか・・・。

2017年6月7日水曜日

Peziza ?

数日前から腰痛で、遠出はちょっと無理
でも、近場ならと昨日隣町まで出かけてきた。

朽ちたシイタケの榾木 を見てみると、毎度ながらウラベニガサの仲間が顔を出していた。
柄は、黄色味を帯びていて、たぶんキアシベニヒダタケなんだろうと思いつつ
 いつも見かけているキアシベニヒダタケより大きく、もしかしたら別種?持ち帰ってみた。
(写真では柄の黄色味は不明瞭だけど目視では黄色味がある )

胞子、傘表皮、縁シスチジア、側シスチジアを検鏡してみると、やはりキアシベニヒダタケだった。

その他、朽ちた榾木で見かけたのはヒメアジロガサの仲間と思われるきのこ、ウラベニガサ、 ナヤノシロチャワンタケ、イタチタケ、そして、下の子嚢菌。
このきのこは初めて見た
近くに5㎜程度の2~3個の幼菌があり、上の写真の子実体は成菌だろうと思った。帰宅後検鏡してみると、やっと子嚢が出来始めてきたところで、その子嚢の中には全く胞子は出来ていなかった。
 そのまま室内で放置し、今日見てみると子嚢の数も増え、胞子も作られ始めていた。明日になったら胞子は成熟するだろうか・・・。 何となく、Pezizaではないような気がしてメルツァーでマウントしてみると、反応は鈍いもののJ(+)のようだ。
 Pezizaなんだろうか?

もしかしたら、peziza apiculataかもしれない・・・
 http://chawantake.sakura.ne.jp/data/Peziza_apiculata.html
もしそうだったら、フクロシトネタケに似た胞子なので、面白いのだけど・・・
http://www.actaforum.actafungorum.org/viewtopic.php?t=8180 

 明日以降、また見てみようと思う。

-----------6/13 追記----------------



やはり、peziza apiculataのようだ。